ちょっと判りにくい用語の解説。自動車タイヤの偏平率について
自動車タイヤの性能の記載によく使われるコトバに、「偏平率」というものがあります。幅やら外径やらといった他の用語と違い、このコトバからは見た目で意味が伝わってくる感じがしませんね。人によっては、タイヤについて学ぶことを敬遠してしまうきっかけになることもあるでしょう。今回はこの偏平率について、極力噛み砕いてお話したいと思います。
偏平率とは、自動車のタイヤに用いる専門の用語と考えてくださって結構です。よく似た言葉に「扁平率」というのがありますが、こちらとはまったくの別モノですのでお間違えのないように。ニンベンが付いているのが自動車用です。さてこの偏平率ですが、定義としては、自動車タイヤの幅と高さの比率を表す、ということができるでしょう。定義はやけにすっきりしていますね。ただここで問題になるのは、どこが幅でどこが高さか、という点です。続いて確認していきましょう。
まずは幅についてです。タイヤにおいて幅といった場合には、車体に取り付けてある状態で進行方向から見た場合の横幅、といっておくとより正確になるでしょうか。そして次は高さですが、これはタイヤの全高を指しているのではありません。タイヤのサイドウォール、つまり路面に接地する部分の横側、車体を横から眺めた場合に見えている部分の、路面からホイールまでの距離を示しているのです。単に高さとだけ考えると誤解を招きやすいので、そこは注意しておいた方がいいですね。
さて偏平率は%で表されますが、偏平率が高い場合は、タイヤの幅とサイドウォール部の長さが近いことを指しており、車体の進行方向から見た場合、シルエットも接地面積が比較的縦長になるタイヤだということができます。サイドウォール部の長さが長めになっていることから、ホイールも含めたタイヤ全体のうち、ゴム部分の占める割合が大きいタイヤということもできます。別の言い方をするならば、分厚いタイヤだと言えるかもしれませんね。
一方偏平率の低いタイヤとは、正面からみたタイヤ幅に比べて、サイドウォール部の長さが短いタイヤであり、タイヤの接地面積は横長の形状となっています。また横からホイールも含めたタイヤ全体を眺めた場合、ゴム部分の占める割合が小さくなります。こういった様子を、薄いタイヤだと言い換えることもできるでしょう。
結論だけまとめるならば、偏平率の高いタイヤは縦長で分厚く、また乗り心地がよいという特徴があります。一方偏平率の低いタイヤは横長でゴム部分の占める割合が薄く、コーナリング性能に優れるという特徴があります。性能面の特徴については別途詳細に説明が必要になるでしょうが、ともあれ偏平率について、少し身近に理解できるようになったのではないでしょうか。


